マイクロフィルムは「適切な環境で保管していれば500年以上は保管できる」と言われています。省スペース性・長期保存に優れることから、古くから多くの分野で利用されてきました。
とは言え、高温多湿に弱いという側面もあるマイクロフィルム。書庫の奥などで放置した状態であると、劣化が進行してしまいます。酸っぱい匂いがしはじめ、歪み始めたら危険の合図。さらにそのまま放置するとフィルムが蛇行しはじめ、最終的にはフィルム自体が崩壊してしまいます。そうなると、記録されている情報は二度と閲覧することができません。
また、アパチュアカードやシート状のフィッシュフィルム、ジャケットフィルムなどは、利用後に紛失や戻し間違いが起きることも。紛失してしまうと、せっかくの情報資産が活用できなくなってしまいます。
マイクロフィルムは、内容の改ざんが不可能なことから、法的証拠能力が高いなど優れた特性をもっています。一方で、保管状況やフィルムの材質によってはフィルムが劣化し、内容を読み取ることができなくなる危険性もあります。
そのため近年、マイクロフィルムの電子化を進める企業が増えています。劣化問題だけでなく、今までは専用機器でしか見られなかったフィルムをPDFなどの電子データにすることで、各々のパソコンから手軽にアクセスできるようになり、過去の貴重資産の有効活用が可能になります。
当社では、さまざまな形状のマイクロフィルムを電子化する高性能専用スキャナを多数所有しております。形状や数量、保管状態によって最適なフィルムスキャナを選定。劣化によりたわんだフィルムもまずはご相談下さい。
フィルム幅16mmのロールフィルムです。撮影仕様によっては長さ30.5mのフィルムに、A4縦の資料を約2,400枚収録することができます。一般文書、学術資料、技術資料などに用いられています。
フィルム幅35mmのロールフィルムです。撮影仕様によっては長さ30.5mのフィルムに、A2サイズで約500~550枚の資料を収録することができます。16mmロールフィルムに比べ、面積比で約4.5倍の画面サイズとなり鮮明な画像が得られるため、大型図面や地図、新聞などに利用されています。
マイクロフィッシュは、はがき大のシート状のマイクロフィルムに資料を写しこんだものです。工事や論文など物件単位の情報を1枚あるいは複数のマイクロフィッシュにまとめることができ、シート上部にはタイトル等を印字することができます。
ジャケットフィルムは、16mm、35mmのロールフィルムを数コマ単位でカットし、透明なシート状のジャケットに入れたもので、上部にタイトル欄が設けられています。
アパチュアカード(APカード)は専用のカードに35mmロールフィルムのコマを1コマずつ切り取り、貼りつけたものです。
カードに必要な情報を書き込んで整理することができるため、図面の整理に適しています。
ロールフィルム(35mm、16mm)、APカード、マイクロフィッシュ、マイクロジャケット等、基本的なマイクロフィルムの形式には全て対応可能です。一部企業様等では独自の収納様式がありますが、それらは実際のフィルムを確認後、対応可否を判断させて頂きます。
劣化の程度により対応可否を判断します。まずはご相談下さい。
弊社より専門業者に依頼し溶解処理を致します。溶解後に廃棄証明の提出も可能です。