書類・紙文書の電子化は、避けることができない課題となっている企業が少なくありません。電子化には、自社で行うか専門業者に依頼するかの方法がありますが、おすすめは専門業者に依頼することです。
ここでは、電子化を専門業者に依頼したときのメリット・デメリット、業者選定の際のポイントなどをご紹介します。これから書類・紙文書の電子化を外部業者に依頼しようとしている企業様は、是非参考にしてみてください。
書類・紙文書の電子化前にするべきことは次の3点です。
以下で詳しく説明します。
書類・紙文書を電子化する目的がわかっていないと、自社にとって適切な電子化ができません。電子化を依頼する外部業者の選定にも影響してしまうでしょう。
また、全社員が電子化する目的を知っていないと、電子化したことで逆に業務効率が低下してしまう可能性もあります。電子化の目的を説明し社員に理解してもらうことで、スムーズに電子化を進めることができるでしょう。
電子化したデータの活用方法を確認しておくことで、利用しやすいように電子化することができます。例えば、機密性の高い書類を閲覧するためには、パスワードを設定したり、社外で閲覧する頻度が高い書類は、スマホやタブレット表示に対応させておいたりすると利用しやすくなるでしょう。
電子化前に、電子化後に廃棄してよい書類と保管しておかなければいけない書類を分けておきましょう。また、書類の種類によって保存期間が異なるため、保存期間ごとに分けておくこともおすすめします。代行業者の中には、倉庫の手配や書類の廃棄処分をしてくれるオプションサービスがあるところがあります。分けておけばそのサービスを利用できるからです。
いらない書類まで電子化しても、コストが高くなってしまうだけです。電子化する前に、電子化する書類を確認し、コストの削減を図りましょう。
書書類・紙文書の電子化を外部業者に依頼すると、メリットとデメリットがあります。大切なことは、メリットとデメリットをよく理解して、外部業者に依頼するかどうか決めることです。
書類・紙文書の電子化を外部業者に依頼する主なメリットは次の5点です。
以下で詳しく説明します。
コスト削減
スキャニングには、専用の機器や技術が必要です。専用のスキャナーを自社で用意するよりも、専門の外部業者に依頼した方が安く済みます。また、社員に慣れていない作業をさせると効率が悪く、本来の業務に支障をきたす可能性もあるでしょう。
スキャニングの品質向上
書類ごとに最適な解像度は異なります。また、劣化し見にくくなってしまっている書類は、補正して見えやすい状態にして電子化しなければいけません。専門業者に依頼すれば、わざわざこちらがお願いしなくても、最適な解像度や補正をしてスキャニングしてくれます。綺麗な仕上がりを希望するなら専門業者に依頼した方がよいでしょう。
短時間で効率的に電子化できる
自社で膨大な量の書類を電子化するには、多くの人員と時間が必要です。しかし、専門業者に依頼すれば、膨大な量の書
利便性の向上
専門業者に依頼すれば、検索しやすいようにファイル名やカテゴリ分類などの対応をしてくれます。また、スマホやタブレットに対応するように加工も頼めば、場所を問わずアクセスが可能になり、利便性が向上するでしょう。
セキュリティの強化
書類の電子化を行う際に注意しなければいけないのは、セキュリティ対策です。セキュリティ対策には、専門的な知識と技術が必要となるため、自社で行うときに問題となる企業が少なくありません。強固なセキュリティ対策をしてくれる専門業者を探して、依頼した方が安全です。
書類・紙文書の電子化を外部業者に依頼するデメリットは、依頼費用がかかることです。オプションサービスなどを利用した場合、想定を大幅に上回る費用がかかってしまう可能性があります。
専門業者に全てを依頼するのではなく、自社でできることを済ませてから依頼することで費用を抑えることができるでしょう。
書類・紙文書の電子化を依頼する外部業者を選定する際のポイントを9つご紹介します。全てを満たす業者を探すことは難しいかもしれませんが、貴社の優先すべき点が充実している代行業者を探すことをおすすめします。
電子化された書類や紙文書が、見やすい状態に仕上げてもらっていなければなりません。適切なスキャニングをするためには、知識や技術、経験が必要です。専門業者の社員で、文書情報管理士の資格を取得している方がいるのかを、確認してから依頼するようにしましょう。
どんなに素晴らしいサービスでも、予算を大幅に超えていては依頼することはできません。依頼する前に、費用対効果を十分に検証する必要があります。
ただ書類・紙文書の電子化をしてくれるだけではなく、電子化に関しての悩みに対して、的確な提案をしてくれる業者を選ぶことをおすすめします。
社外に持ち出せない書類を電子化する必要がある場合は、自社まで出張してくれるサービスがある専門業者を選ぶ必要があります。また、業務効率が向上する管理システムの案内など、自社にとって有益となる提案をしてくれる業者もおすすめです。
電子化後に管理しやすいように、ファイル形式の変更やファイル名付与を行ってくれる業者があります。電子化だけでなく、活用方法のことも考えて利便性の向上につながるようなサービスを提供している業者に依頼しましょう。
電子化後、原本を保管しておかなければいけない書類と廃棄してもよい書類があります。自社で保管場所の手配や廃棄処理をしたくない場合は、原本を保管するための倉庫の手配やいらなくなった書類の廃棄サービスを提供している業者を選ぶと良いでしょう。
電子化する過程で機密情報や個人情報が流出してしまったら、専門業者に依頼した意味がなくなってしまいます。専門業者のホームページを見て、プライバシーマークなどを取得しているか確認してから依頼するようにしましょう。
書類・紙文書を電子化するとき、対象となる資料によっては、「e-文書法」という法律に沿って行わなければなりません。そのため、トラブルに巻き込まれないために、電子化についての法律知識が豊富な業者に依頼することをおすすめします。
一般的に実績を積み重ねるほどノウハウが蓄積され、スキャンの品質の向上や強固なセキュリティ対策などが期待できます。そのため、開業してすぐの業者よりも長い間電子化代行の仕事を請け負っている業者の方が、クオリティの高い仕事をしてくれる可能性が高いといえます。
書類・紙文書の電子化を外部業者に依頼するメリットやデメリット、外部業者を選定する際のポイントなどをご紹介しました。
書類・紙文書の電子化を専門業者に依頼することは、短期間で効率的に電子化を導入する有効な手段です。業者によってさまざまなサービスがあるため、自社にとって最も有益となるサービスを受けられる業者を、しっかり見極めてから依頼するようにしましょう。