江戸時代の伊勢参り:古文書が語る旅の苦労話

双光エシックス(株)には、古文書を愛する社員がいます。彼は大学で日本史を学び、今では双光エシックス(株)で古文書のスキャニングに従事しています。

今回は、彼が古文書を読み解いて得た江戸時代の伊勢参りの旅の苦労話を、具体的なエピソードを交えて楽しく紹介します。

準備と出発

伊勢参りの旅は、江戸から伊勢まで約500キロメートルの道のりでした。
旅の準備には多くの時間と労力がかかりました。例えば、ある古文書には、出発前に家族総出で干し飯や味噌を準備し、旅中の食糧を確保するために必死に働く姿が記されています。
また、足袋や草鞋(わらじ)などの履物を大量に用意し、途中で壊れた時のために備えました。

宿場町での出来事

道中の宿泊先は、宿場町の旅籠(たびご)でした。しかし、人気の宿場町では多くの旅人が集まり、宿が満員になることも珍しくありませんでした。
ある古文書には、宿が見つからずに野宿を余儀なくされた旅人の記述があり、夜通し焚火をしながら仲間と語り合う姿が描かれています。寒さと疲れをしのぐために、焚火は欠かせないものでした。

天候との戦い

天候は旅に大きな影響を与えました。特に、雨の日は道がぬかるみ、歩くのも一苦労でした。
ある古文書には、大雨に見舞われて川が増水し、渡し舟が出せずに三日間足止めを食らった話が書かれています。その間、旅人たちは宿場町で情報を交換し、互いに励まし合いながら過ごしました。

山越えの苦労

伊勢参りの道中には、険しい山越えも含まれていました。特に難所とされたのは、鈴鹿峠でした。
ある古文書には、急な坂を登る際に足を滑らせて怪我をした旅人の話があり、その旅人は地元の人々の助けを借りてなんとか峠を越えることができたと記されています。
旅人同士や地元の人々の助け合いが、当時の旅を支えていました。

旅の楽しみ

苦労の中にも楽しみはありました。各地の名物料理を味わったり、温泉で疲れを癒したり、旅の途中で風景や名所旧跡を楽しむことができました。
ある古文書には、伊勢神宮に到着した時の感動が詳細に記されており、旅の苦労がすべて報われる瞬間であったことが伝わってきます。

後世に残したい歴史遺産としての古文書

このような江戸時代の旅の様子は、古文書を通じて詳細に知ることができます。古文書は単なる資料ではなく、当時の人々の生活や思いを現代に伝える貴重な財産です。
双光エシックス(株)では、これらの古文書を丹念にスキャニングし、デジタルデータとして保存することで、後世に伝える活動を行っています。

私たちは、古文書を解読する楽しさを感じつつ、その貴重な情報を未来に残すために日々努力しています。皆さんも、古文書を通じて歴史の一端を感じてみませんか?